犬猿の仲
僕はシーズーのミルキーちゃんです。
毎月１回日本ペット文化学院の四日市校で散髪をしてもらって
います。
文化学院のおじさんが、朝８時頃僕を迎えに来ます。それまで
に僕のおばあちゃんが僕を散歩に連れて行ってくれ、朝の食事
も終え文化学院のおじさんの来るのを待っています。そして、
文化学院のおじさんの車に乗って四日市校に向かいます。これ
が僕の散髪の日の普通のスケジュールです。
ところが、先月はたいへんなアクシデントがおこりました。
朝散歩から帰った時、おばあさんが僕の食事の用意をしてくれ
ている間僕は何の気なしに家の裏側にのこのこ歩いて行きまし
た。鼻歌を歌いながら歩いていると、何とも言えない恐怖を感
じました。すると、目の前に数匹、いや数十匹と思われたお猿
さんの大群が並んでいるではありませんか。文化学院のおじさ
んの話では四日市校の近くの駐車場にも朝おさるさんを見かけ
ることがあるそうです。ましてや、僕の家は山里離れたさみし
い所にありますからお猿さんを見かけることは時々あります。
しかし、こんな多数のお猿さんを見たことはありません。
僕は言い知れぬ恐怖に襲われ走り出しました。それから、どの
ように走ったのか覚えていません。家からかなり遠くまで来て
しまっていたようです。僕を迎えに来た文化学院のおじさんと
おばあちゃんが家の周りを一生懸命探してくれたのですが、僕
は見つからなかったようです。文化学院のおじさんは、しかた
なく帰っていきました。僕の近所のおばさんが偶然僕を見つけ
て、僕を家に送り届けてくれました。
